今回は、リバランスの合理的な頻度について書きます。
リバランスは、相場環境の変化(暴落や上昇)が起きた時に、今まで積み立てた資産配分が崩れるのでもとに戻すという作業のことです。
増えた資産を売って、割合が小さくなった資産を購入することで、
「高値売り安値買い」
を実践することが期待できます。
リバランスの頻度
資産配分を元に戻すということは、割合が大きくなった資産を売却して、割合が小さくなったものを購入するということなので、手数料がかかります。
手数料がかかるので、
・定期リバランスであれば、毎日、毎週、毎月、
・乖離率リバランスであれば、ひとつのアセットクラスが1.2倍未満の場合、
ポートフォリオによっては、リバランスをすることで逆に利益が出にくくなってしまうことがあります。
リバランスをしすぎることで、手数料の他にパフォーマンスが悪化する原因として、値上がりトレンドの資産を早めに売却してしまうことで、増え方が緩やかになってしまうことも挙げられます。
定期リバランスとは
半年毎、1年毎、2年毎など、あらかじめ決まった時期にリバランスを予定して、その通りに実行することです。
手数料無料で毎日リバランスをしてくれるバランスファンドは、毎日リバランスをしていますが、それも定期リバランスとなります。
定期リバランスでも、(手数料やポートフォリオによりますが)1年毎や2年毎以上間を空けて行う程度であれば問題がない場合が多いのですが、毎日や毎月だとさすがにやりすぎでパフォーマンスの悪化が心配ですね。
乖離率リバランスとは
ポートフォリオのアセットクラスのうち、最も乖離したアセットクラスが資産全体の3%以上、5%以上、あるいは10%以上など、あらかじめ決めた乖離率以上にずれたとき、リバランスをすることです。
乖離率があらかじめ決めた割合未満だった場合は、リバランスを見送ります。
私は乖離率リバランスを不定期で行っています。
私の場合
口座を不定期でチェックしたときに、以下のどちらかに当てはまる場合はリバランスを見送ることにしています。
・最も乖離したアセットクラスが積立金額が全体の10%以下のアセットクラスの場合は、ポートフォリオ全体の2%未満のずれだった場合、
・最も乖離したアセットクラスが配分が多いアセットクラスの場合は、1.25倍未満の場合、
は、リバランスはしないことにしています。
値上がりトレンドに乗っている資産を、リバランスによって早め&こまめに売却してしまった場合、資産の増え方が緩やかになってしまいます。
そのため、手数料無料で毎日自動でリバランスをしてくれると謳っている日本のバランスファンドは、リバランスのしすぎで運用成績が悪化している残念な例がほとんどなので、私は利用していません。
面倒ですが、1つのアセットクラス毎に1つの投資信託を選んで、定時定額で積立を続けて自分で乖離率リバランスをしています。
私は祖父からこう教わりました。
「金持ちの子には魚を焼かせろ、貧乏人の子には餅を焼かせろ、とはまさにリバランスのこと。」
お金を増やしたければ、せかせかとリバランスをやりすぎてはいけないのです。
実際の頻度
不定期とは言っても、最低でも半年に1度は口座をチェックするように心がけています。
しかし、それだけではなく、相場に影響するような世界的に大きなニュース(経済ニュースではない普通のニュースで暴落やバブルが連日報道されたときなど)を見た時も、その都度チェックしています。
チェックはしますが、リバランスが必要ないことも多くあります。
したがって、実際にリバランスをするのは、私は今のところ、1~2年に1回程度でした。
長期で運用しているポートフォリオだと、運用開始時期によっては3年に1回程度のものもあります。
もちろん、めったにないことだと思いますが、相場の変動が激しく動き、資産配分を直してもまた大きく崩れるようなことが起きれば、その都度リバランスが必要になることが、今後もあるかもしれませんね。